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1st Ticket

Not for theatergoers

アートフェア東京/塚本智也が「描かずに」見せる、眩しい光

少し時間がたってしまいましたが、先月「アートフェア東京」に行きました。

アートフェア東京」は国内最大のアートの見本市。古美術、工芸、日本画、洋画、現代アートまで、国内外のギャラリーが様々な作品を展示し、購入もできる場です。
今年は過去最多の約55000人が来場、総売上は約10億円だとか!
私が行った時はすでに展示作品が完売しているブースも。

そしてこちらのガイドツアー「『アートフェア東京』をレポートしよう!」に参加。

【ガイドツアー】「アートフェア東京」をレポートしよう! | アートフェア東京 ART FAIR TOKYO

CINRA.NETの佐々木鋼平さんのナビのもと、ブースでアーティストやギャラリストの方に取材したり、佐々木さんのお気に入りの美術批評記事などを紹介頂きました。

アート(美術)は趣味で美術館に行くくらいの私ですが、アートを語る・伝える言葉ってどうあるべきなんだろう?ということに興味があって、色々ヒントをもらえました。

例えばアーティストへの質問は、「コンセプトは?」だけでなく「なぜこの素材なのか」「なぜこのサイズなのか」「なぜこの色なのか」「日本と海外での反応の違いは」「過去の作品との違いは」など具体的に掘り下げることもできること。
ライターの主観をあえて出した記事は強く見えるが、身勝手にならないためにはその裏付けを沿える必要があること、など。

 

というわけで、課題として提出したレポートがこちら。
指定約500字だったのですが、ちょっと無理にまとめた感ありますね。。難しい!
塚本智也さん、今回初めて見ましたがすっかりファンになりました。

↓↓↓


【塚本智也が「描かずに」見せる、眩しい光】

 

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 アートの強さは「いかに立ち止まらせることができるか」で測れるかもしれない。特に珠玉の作品が集うアートフェアでは、コレクターの足を止める吸引力こそ不可欠だろう。
 3月19日〜22日まで開催されたアートフェア東京2015の川田画廊(神戸市)のブース、塚本智也の絵の前で立ち止まった人は少なくないはずだ。私もその一人で、理由ははっきりしている。まず、その絵がとても眩しかったから。そして何の絵かわからなかったから。一眼レフ写真を間近で見たような、鮮明なのに大部分がピンボケしているような絵に見えた。私は少し離れて正面から絵を見た。そして5秒後に、2頭の子鹿が水面に浮かびあがってくるのを見た。
 塚本智也の表現は「2つの『描かない』」が特徴だ。まず、対象物を描かない。一見抽象的なドットの組み合わせで、そこに人や動物のシルエットが隠れている。また、全ての色彩を描かない。使うのは赤・黄・青の3原色のみだ。しかし見る者の脳内で、描かれないモチーフや、緑や紫の豊かな色彩が想像される。時にはまるで絵が動くような、渦を巻く流れや水しぶきも感じられるかもしれない。「不在」を想像させることで、見る人それぞれに違った体験をもたらす絵なのだ。
 直視しがたい眩しさを覚えたと伝えたら、彼の原点は「木漏れ日」の一瞬をとらえることだったという。光を意識させる彼の作品に合わせた、透明のポストカードも美しかった。

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Tomoya Tsukamoto 塚本智也