1st Ticket

Not for theatergoers

ままごと「わが星」/人の声とからだでつくる、宇宙の絵本

ままごと「わが星」

6月14日まで。
私が言うまでもなくですが…おもしろい。

 

目の裏で聴く、心臓で見る、
人の声とからだでできた宇宙の絵本。

 

4拍子で人生ぐるぐる回る。
HAPPY BIRTHDAY TO ME!!

 

死んでく私が、

見ている私が、

生まれる私が、

見ている私が、

死んでく私が、

生まれる!

のとこが好きだな。

 

岩井秀人×快快「再生」/死んだあと生まれる直前の30分

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「再生」は、同じ30分のシーンを、3回繰り返す演劇だ。

(公式サイトで作者・多田淳之介さんも明言してるから言っちゃう)


初演は東京デスロック2006年、
私は再演の2011年ver「再/生」を横浜のSTスポットで観た。

 

せりふはほぼなく、
ひたすら大音量のJPOP、の中で踊りまくる若い男女。
※メインテーマはこちらですw 

超テンションあがってる!

 

が、6曲目くらいから、急にばったりと一人ずつ倒れていく。
そしてみんな死ぬ。

 

と思ったら起き上がり、

何か薬のようなものを順番に飲んで、

また最初の曲から、「2回目」が始まる。

「2回目」も「1回目」と同じ曲を、会話を繰り返す。


また30分。

 

「3回目」も同じことを繰り返す。

 

3回同じシーンが続くことは、私は知っていた。

でも、それが怖い。
同じことが続くのでも虚しいし、
何か違うことが起きるんじゃないかってのも怖くて、
ずっとガタガタ観てる。

 

そして、同じことしか起きない。起きなかった。
しかし、3回目のあとは、誰も起きない。

 

 

そんな東京デスロックverは、
集団自殺をにおわせる「死ぬ直前の、最低かつ最高の30分間」って感じ。


だったけど、


快快verは、
これはもう、完全に死んでいる。もしくは生まれていない。
お化け。お化けが歓喜してる。5月のハロウィン。

 

「死んだあと生まれる直前の、たぶん? 超最高?  な30分間」て感じ!

 

「再/生」のアフタートークでマームとジプシー藤田貴大さんが、
「時間の流れは一直線・一方通行と思っているけど、人の記憶や感覚ではそうではない。流れ去っていく時間に抵抗するために、繰り返す。繰り返さずにいられない」というようなことを言っていた。


それが“よりにもよって”死ぬ直前の30分間。
もしくは、“せっかくだから”生まれる直前の30分間。
そういう、時間への執着・愛着感が違ってた。
快快は派手でポップで明るくて、眠るように穏やかにみんな倒れていった。

 

終わらなきゃいけないよーな、
終わってほしくないよーな。


夢を、再生しているような。


だから劇中歌で「おやすみ」と歌われると切なくってたまらない。

私たちは、たぶん


もっと眠っていたいし、まだ眠りたくない・・・

 

菊池亜希子ムック「マッシュ」vol.2/秋よこい

今年ももう秋ですね…

 

5月なんですが、AWのアパレル展示会が立て続けに身近であったので、そんな錯覚に陥りがちです。

(おでかけ系インドア派な自分にはカゲのうすい夏休みよ。)

 

ファッション誌はたまに衝動買いして、読んだらすぐに処分してしまうのですが、

2年前くらいに持ってからずっと取ってあるのがこれ

を、つい引っ張りだしてみた。

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今調べたらもうvol.7が出ていたけども。 
菊池亜希子ムック マッシュ vol.7 (小学館セレクトムック)

菊池亜希子ムック マッシュ vol.7 (小学館セレクトムック)

 

 

特集『男子』が、すごくカワイイ。

男ではなく、男子なんだよ、だそうで。

 

時期を同じくして、そういえば、秋冬って女子はカラフルじゃなくなるじゃないですか、なのに男子はボルドーとかインディゴとかマスタードとかが効くようになってかえって可愛くなんの、しかも露出少なくなると男子可愛くなんの。うらやましい。秋冬はメンズのほうが圧倒的に可愛い着たいって思い始めていた26才くらいの自分がヴィレバンで発見したマッシュ。

 

コンセプトもいいし、この開くたびにいちいちMAXセンス出してくんの、ずるい。

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『テキスタイルに目がない』

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『色・いろ・イロイロ』
かばん持って座る子がこんなにかわいいか、そうだったのか。
 
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『巻いてばかりいる』
これ一番好きー!!
マジ菊池亜希子が巻っきまきになっている。神デザイン。

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『靴下からはじまる。marimekko
 
本当に靴下からはじまっている。
 
 
プロモーションの企画書を書く仕事をしてました/ますが、プランナーの先輩でとても美しい企画書を書く方は、雑誌のレイアウトをよく参考にするそうです。
 
2000文字のテキストで説得するチカラもあれば凄いですが、
2000文字を読んで理解してくれることを読者に求めることがますます難しいですよね、昨今。
(ちなみに今この記事は…こんだけざあっと書いて、それでも800を超えたところ)
 
15文字のタイトルと、2枚のビジュアルと、100文字のボディコピーで伝える、
そんなボリューム感に習熟するのが一番、読者にノーストレスで届ける手法を磨く近道なのではと思います。
もしくは、もう、動画ですね。情報の洪水。あとゲーム(プログラム)。受け手の選択に任せるインタラクティブ
 
でもやっぱり2次元のインプット、文字×画像が一番ちまたには溢れているから。
 
(ちなみに私は3次元派なので、2次元インプット苦手です↓参照)

 
だからこれまではコンテンツの感想をとりあえず文章で書いているけど、
本当は絵1枚+100文字くらいで表現を統一してみたいんですよね。 
それに挑戦したのがこれ。

あれはマンガチックだったから描きやすかったんだけど・・・、

舞台写真に替わる、舞台の視覚的印象を表現する、ということをしたい。

ちょっと訓練が必要だけど、今年いっぱいくらいかけてやってみようかな。

なんて思ってるうちに、秋きちゃうんだろうけど。(ふりだしに戻る。)

【舞台の見方】#1 目次(仮)

一年半前の記事でも書きましたが↓

期待とのギャップが起きやすいんですよ…。

 

演劇は、初めて観る時に、がっかりする確率がものすごく高い、バクチなエンタメだと思います。

それは試聴や予告編映像などがあまり出回っておらず、いや出ていたとしても、舞台本番で得られる体験を誰もがそっくりプレビューできるレベルに至ることはほとんどないからです。

どんな舞台になりそうかは、限られた情報を元に、想像するしかありません。

そして想像が、実物とかけ離れたものでないためには、想像する側、観る側にコツが必要です。

 

また、誰にとっても面白い作品というのはありません。

『誰もが絶賛した名作!』といえど、あなたが気に入らないことは大いにありえます。好みは人それぞれ。自分に合ったものとだけ出会えればいいと思います。

 

そんな、観るべきものと出会うコツ、楽しみ方のポイントについて、『舞台の見方』というくくりで記事にしていきたいと思います。

 

こんな感じのことを書く予定です。

 

【“舞台の見方” 目次(仮)】

 ●「舞台」にはどんなものがあるか(ジャンルのこと)

 ● 公演情報を探す(サイト、雑誌、チラシ、クチコミ)

 ● フェスティバルに行ってみる

 ● 劇場を好きになる

 ● カンパニー(劇団やプロデュース体)を好きになる

 ● 劇作家・演出家を好きになる

 ● キャスト(俳優)を好きになる

 ● スタッフを好きになる(美術、衣裳、音響、照明、映像、振付)

 ● チケットを買う

 ● 感想を読む、シェアする

 ● 作品を深く知る、参加する

 ● 再度見る

 ● 舞台映像を見る

 ● 戯曲を読む

 

あと他に、

【“舞台の見方” ―番外編― 目次(仮)】

 ● 舞台製作の流れを知る(企画、キャスティング、広報、チケッティング、稽古、仕込み・場当たり・ゲネプロ、本番、バラシ…)

 ● 地方で舞台を観る

 ● 海外で舞台を観る

 ● 舞台にまつわるアワード

 

とかも書くかもしれません。

なるべくコンパクトに。

【運営者プロフィール】#2 理念

演劇の観客を増やしたいと思っています。

さらに私は「演劇を観たことのない人に、適切にオススメする」プロでありたいと思っています。


大学時代はアートマネジメントを勉強したり、劇団で役者をしたり、劇場でアルバイトしたり舞台フェスティバルに関わったり、演劇を好きな人とばかり付き合っていたと思います。
それは楽しかったですが、しかしそのまま「演劇をつくるプロ」や「劇場運営のプロ」になることで、本当に「観客の増やし方」が見えてくるかは疑問でした。

 

そこで、広告業界でプロモーションの企画制作を行う会社で勤めました。
さまざまな商品の売り方を知り、企画やプレゼンテーションを学び、プロデューサーとしてイベントやWEBなどあらゆる施策のクオリティ・リスクを管理する責任ある仕事を任せて頂けました。
4年半で出会った方々は、ほとんどみんながパワフルで働き者で遊び好きで、おもしろそうなものは見ておきたい、知っておきたいタイプ。
でも演劇を年に10本観る人はたぶん1人もいなかったのではないかと思います。(ほとんど0。1~5本くらいが少しいたかと思います)

 

「なぜ映画や美術館や音楽フェスやコミケやディズニーランドに行く人は、そのうち一回を観劇にしようと思わないのか?」

 

人の遊び方はそれぞれ、だから面白い。
私は私の好きな人たちに、年に10本演劇を観てほしいわけではなく、一生に一本これは面白い!と思う演劇作品に出会ってもらいたいな、と思うようになりました。
(だって私は演劇ファンですが、好きな映画も美術も音楽も建築もマンガもアトラクションもたくさんあるんですから!)

 

そして、そんな私の興味を知って様々な知り合いがそれぞれの演劇に対するイメージなど話してくれるようになったのですが、

 

『いつどこでどんな演劇をやってるか知らない』

『友達に誘われて行ったらつまらなかった』


これがもう、演劇を観ようと思わない理由の、上位99%です。
圧倒的にこの2つ。それきりです。


しかし演劇製作を仕事にし始めると、こういう声が、また届きにくくなってきました。
演劇をつくっている人、観るのが好きな人の間でしか、会話がなくなるからです。

最初のハードルがとても高いのが問題なのに、そこを越えた人は、もうそのハードルのことなんて忘れてしまいます。

でも私はこのハードルを低くしたくて、したくてしょうがない。

なのでやはり先に進みすぎること、演劇愛好家の囲いの中に入りすぎてしまうことをちょっと避けて、
本当にシンプルな、この演劇を観ない人たちに99%効きそうな課題の解決に特化しようと思います。

 

***


『1st Ticket』はそんな自分がつくりたいメディアのベースです。
ゆくゆくはWEBコンテンツやらリアルイベントやら、やってみたいことがあるのですが、
まずは一番低コストな「ライティング」から始めました。

そして、これまでfacebookで書いていた演劇(やコンテンツ)プロモーションにつながるような記事を載せていましたが、
ちょっと時間をかけて『舞台の見方』という枠で、“初めての観劇に失敗しないノウハウ”について書いていこうと思います。